※この展示会は終了しました。
島本 彩「Botanical 303」
Botanical 303
ギャラリーのオープニングに展示をして頂くのは
銅版画家の島本彩さんです
はじめて彼女の作品に出会ったのは10年程前で
作品のモチーフに深い愛情を感じました
「モノとの対話」をテーマに
銅版を重ねてコラージュのように刷るという
独自の技法で制作されています
ですので版画なのに複製しづらい作品です
新作の展示もありますので、沢山の方にご覧頂きたいです
- 会期
- 2025.9.6-14(最終日 16:00)
- ジャンル
- 銅版画
作家紹介
ARTIST

島本 彩Shimamoto Aya
- 略歴
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2008 武庫川女子大学薬学部生物薬学科 卒業
2011 京都造形芸術大学アートプロデュース学科 入学
2012 京都造形芸術大学情報デザイン学科先端表現コース 転科
2008 武庫川女子大学薬学部生物薬学科 卒業
2011 京都造形芸術大学アートプロデュース学科 入学
2012 京都造形芸術大学情報デザイン学科先端表現コース 転科 - 展示・活動歴
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2012 盆彩展(メトロポリタン福寿創/京都)
2013 奈良・町家の芸術祭 HANARART 2013
(郡山城下町エリア 大和郡山金魚研究所、大門湯/奈良)
作家インタビュー
INTERVIEW
- 作品を作るきっかけ
- 私は、思い出や記憶が染み込んでいるだろう、実際にある、「モノ」に興味があり、それを銅版画にしています。 今まで、モチーフとして、大学生(当時の)が持ち歩く必需品、東北伝統こけし、蹄鉄、空き家に残された日用品、生命を感じるぬいぐるみ、緊急事態宣言中に日々洗い使いまわしたマスク、などを版画にしてきました。 このような作風になったきっかけは、学生時代に、東北伝統こけしに出会ったからだと思います。 実際に東北に行き修行させていただいたこともありました。 こけしは、モノではあるのですが、昔からの願いや信仰、現代人にとってのお守り的要素を感じました。古いこけしを時代を経て様々な人の手に渡ることも、なんとも言えない安心感を経験しました。
- なぜ銅版画を作ることになったのか
- 美大時代に銅版画の授業があり、楽しかったからです。間接的な回りくどい方法で紙に最終的にあらわすことが、おかしいなと思ったからです。
- どんなことを大切にしているか
- 特にないのですが、自分のテーマが「モノとの対話」ですので、日々生活しているなかで、たくさんのそこに在るモノを観察することは大切にしています。例えば、道に落ちているモノに、なぜその場所にあって、どんな方々が所有して、モノ自身はどういうメッセージでそこに在るのか、想像し、面白がっています。 先ほど、スーパーで、見切り品と対話していたのですが、こけしのような形のズッキーニに愛着を感じ、今は冷蔵庫に横たわっていたりします。
制作工程
0.3~0.4mmの銅の板を、モチーフの形に切り、カッターナイフで細かく均一にマットに白くざらざらになるまで傷をつけていきます。 そこへ、陰影をつけたい所をさまざまな力加減で、こすり、磨く。 そして、インクをのせ、拭き取り、プレス機に置き、紙をのせ、刷ります。銅版を磨いていた部分はインクがのらないので、インクの色がでない為、陰影が表現できます。
また、使用する銅版が薄いので、銅版同士を重ねてコラージュのように刷ることができ、版と版が重ねあった縁は、段差で、独特の白いラインがあらわれます。 さらに、銅版が薄い為、プレス機による磨耗が激しく、版画の特性の、複製が出来にくく、すぐに命を終える特徴があります。